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2020.04.01更新

改正健康増進法が4月1日から全面施行されます。住宅や旅館。ホテルなどを除く全ての施設や公共機関が原則として屋内禁煙になります。
これを機に喫煙が口腔内に与える影響を見直してみましょう。
2017年時点の喫煙率は17、7%と年々減少していますが、諸外国に比較すると低いとは言えません。喫煙は身体に多くの害を与えますが、実は口腔内にも悪い影響を与えてしまうのです。その大きな影響の一つとして歯周病があります。歯周病とは歯と歯肉の境目に付着したプラーク、俗に言う歯垢の中の細菌により歯肉が炎症を起こし、歯を支えている骨が破壊されていく病気です。歯周病予防として歯石を歯ブラシや糸ようじを使って機械的に取り除くことが最も有効的ですが、近年このプラーク以外に危険因子として明らかになったのがタバコなのです。一般にタバコを吸う人は吸わない人に比べて3倍も歯周病にかかりやすく、また2倍も多く歯を失っているのです。では、どうしてタバコが歯周病に影響するのでしょうか。その原因として、タバコに含まれているニコチンという有害物質が歯肉に酸素や栄養を供給するのに大切な血管を収縮させる事、歯周病菌と戦う白血球の機能の低下、歯肉を修復するために必要な線維芽細胞の働きの抑制、歯と歯肉の境目にある溝の中の酸素が不足し、酸素が嫌いな歯周病菌にとって繁殖しやすい環境を作ってしまうことなどが挙げられます。そのうえ、タバコは歯周病を悪化させるだけでなくメラニンが沈着して歯肉が黒くなり、線維性のゴツゴツした歯肉になり、舌の表面の突起部分にヤニが沈着し、ひどい口臭を発することもあります。さらに、味覚の感じる器官をヤニまみれの舌苔(細菌のかたまり)が覆い味覚を鈍麻させてしまいます。また、これによって自然と味付けが濃いものに食事が偏り高血圧等の生活習慣病の原因にもなりえます。このように、タバコはお口の中にたくさんの害を与え、決して良いものとは言えません。歯周病を治すにはまずプラークコントロールが第一ではありますが、タバコをやめてプラークコントロールを行い適切な治療を施すことで、歯周病を大幅に改善することができます。また、最近は電子タバコを利用者も増えており、普通のタバコより歯周病への影響が少ないのではないかと思う方も多いでしょう。電子タバコはタバコには多く含まれるタールが少ないため、歯は黄ばみにくいと言われています。しかし、ニコチンや一酸化炭素なども含まれているので歯垢が増えやすくなり、歯肉が炎症を起しやすくなります。どんなタバコであっても、決して身体に良いものはありません。タバコをやめることで歯周病が改善されるだけでなく、多くの利点があることがお分かりいただけたことでしょう。これを機に、お口の健康の為にも一度禁煙を考えてみてはいかがでしょうか。

投稿者: 岡本歯科クリニック


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