リュウカデンドロン(上方包葉の植物) 葉は披針(ひしん)形で互生し、長さ5~7センチメートル。花は枝の頂に松かさのようにつき、一見アザミに似る。とくに品種により包葉が美しく、数枚の包葉が黄色および赤色になるものがある。いずれも暖地の庭木または切り花用に利用し、排水のよい深い耕土の所でよく育つ。短時間なら零下1~2℃までは耐えるが、5℃以上に保つのが望ましい。
ニューサイラン(上方のすらっとした長い葉) すらっとした長い葉を株元から扇状につける多年草である。葉から繊維を採り、織物やマット、漁網をつくるほか、根を焼いてすりつぶしてシップ剤にしたり、花茎でいかだを組んだり、花から蜜を採るなど、非常に有用な植物で原産国であるニュージーランドでは経済を支える重要作物となっている。 日本では、庭園などで観賞するほか、アレンジしやすいことから、生け花やフラワーアレンジメントなどに利用することが多い。夏に、葉の間から長い花茎を伸ばし、暗赤色もしくは黄色の花穂をつける。葉は、クリーム色や黄色の斑入りのほか、銅葉や紫葉、赤葉など多彩で、多くの園芸品種がある。寄せ植えのアクセントとして用いられ、立体感と高さを引き出す。
グレビリア(下方の植物) 約 250種の大半がオーストラリア南西部に分布する常緑樹。低木から高木,匍匐するものまで多様である。花は花弁を欠き,筒状の萼 (がく) から長い花柱を突出させる。スパイダーフラワーの英名が示すように,花序全体の形がクモの脚を連想させたり,コップ洗い用のブラシや歯ブラシに似た種もある。小型の種類が鉢仕立てで流通するほか,少量がオーストラリアから切り花輸入されている。オーストラリアでは生垣や庭園樹,グラウンドカバーなどにも利用される。冬期の夜温が5~10℃程度の地域では露地で越冬するので,暖地では地植えできる。